百練について
「大衆食堂兼、居酒屋兼、鍋料理屋兼、酒場」でもいいのだが
目が回るので百練の肩書きは「裏寺」になりました。
百練という店は裏寺にある。裏寺というのは京都最大の繁華街である四条河原町の至近距離にある。まあいえば四条河原町のひと筋裏側が裏寺だ。
近くには京の台所と呼ばれる錦市場があり寺町京極があり新京極がある。どこも賑わっている商店街である。そして裏寺である。
とても素敵な地名だと思う。俺がエトランゼならこの地名だけでおそらくはここに向かったと思う。なんせ「裏」と「寺」である。
裏寺についてはまた追々触れていくが今は百練という店のことを紹介する。
店というのは何々屋あるいは何々料理という肩書きというか業態を説明的に表記するものがついていたほうがわかりやすいが百練のそれはなかなか難しい。居酒屋といえばお得で安い日替わり定食が人気の大衆食堂的な面が見えなくなりそうだし、食堂といえば酒に合うホヤの塩辛やこのわたや樽出しのすぐき漬など選り抜きの酒の肴がある面が出なくなる気もする。またジュッーという音がして出てくる赤身の肉の鉄皿ステーキでチョットうまくて安いワインをボトルで飲んで店の有線から聞こえてくる「名前のない馬」や「哀愁のヨーロッパ」やマリーナ・ショウの歌で飲めることは食堂という感じがしない。
実際の所、肩書きは店に来られる前のお客さんに対してのある種の説明なので「大衆食堂兼、居酒屋兼、鍋料理屋兼、酒場」でもいいのだが目が回るので百練の肩書きは「裏寺」になりました。裏寺・百練。
全然説明的ではないがこれが最も百練の業態や雰囲気を現していると思います。
さあ、ぜひ裏寺の百練にお越しください。すぐにお越しいただきにくい場合は百練ならではのお品をご覧ください。「いろいろあります、いろいろあるんです」をスローガンにしておりますので少しずつ増えてまいります。よろしくお願いいたします。