京都・裏寺 メシと酒「百練」

第139回 山下達郎編

ガーン!そんな歌知らなんだ。

実をいいますと百練はミーハーなんです。書いてみるとミーハーってなんなんと思ってしまいますがまあミーハーなんでしょう。それでいいんです。このあいだあの高倉健さんのドキュメンタリー番組で健さんが台本に山下達郎さんの「希望という名の光」の歌詞を挟んではりました。ガーン!そんな歌知らなんだ。速攻買いに行きました。「底知れぬ闇の中から かすかな光のきざし 探し続ける姿は 勇気という名の船」健さんが毎日聞いてはるこの歌を今夜聞きましょう。理由などありません。健さんが聞いてはる、それだけで完結します。「ミスター・ボージャングルズ」も珈琲を飲んだはる時に流れていたような気がします。歌も本もあっという間ですがずっとどこかに刺さったままです。刺さっていることさえ忘れてるけれど生まれてから今までにたくさん刺さったそれらはすでに自分自身。刺さったそれを無理に抜けば血が出ます。さあ今宵は山下達郎。そしてもう夏は終わり。いい歌とともに過ごせばいい酒になる時もあればココロの中で救急車がウーカンカンと走りまわる時もあります。そろそろ熱燗が頃合いの季節。カマンベール。

続・百練の聞いて語る祭り

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