第174回 柳ジョージ&レイニーウッド編
2013年5月30日(木)18:00より
雨に泣いている。ヘイ・ダーリン。カマンベール。
歌のタイトルが「雨に泣いている」です。まさにザッツ・ウィーピンインザレインです。柳ジョージが作詞作曲したこの歌は、ずっとウィーピンインザレインとしゃがれた声で絞るように泣くように叫ぶように歌っているだけ。このほかの歌詞はわずかしかでてきません。「雨の中一人佇むこの俺さ」「朝もやを一人彷徨う」「この俺に似合うブルース口ずさむ」「裏寺に向かう俺さ」。
「祭りばやしが聞こえる」のテーマ、では「そこにおまえがBABY いるだけで あー」「ひとりが似合う奴もいる だけど俺には似合わない」。
「プリズナー」では「毀れ落ちた夜を拾い集めて」「昨日の酒に泳ぐ酔いどれは」「広い都会の見えない鎖に繋がれても踊り続けるよ」。
柳ジョージはジーパンをはいていてサングラスをして髭を生やしていつも煙草を吸っていました。そしてしゃがれた声でブルースを歌っていた。歌にバーボンがよく出てきた。時代というだけで片付けられないなにかがそこにはあります。
出ては消えていく。けれども時代や世間のその藻くずの中でずっと在るものがたくさんある。それが感じられる場として裏寺があってもいい。表寺ではなく裏寺町。そんな裏寺の店が贈る今宵の聞いて語る祭は、柳ジョージ&レイニーウッド。雨に泣いている。ヘイ・ダーリン。カマンベール。