第146回 キャロル・キングふたたび編
2012年11月1日(木)18:00より
きっと素敵な明日がくる。
今日は十一月一日です。このあいだBSで「恋人たちの予感」という映画をやっていました。ビリー・クリスタルとメグ・ライアンの恋愛コメディーです。封切りされたのは二十年以上前だったと思うけどなんだか秋の感じがする映画でした。ハリーとサリーの話です。ボストンやニューヨークに憧れました。なんだったんでしょう。 まだシネコンなど日本じゅうどこにもなかったころで、映画館の中を一番後ろの壁にもたれて立ったまま見たりすることが出来たあの頃。河原町か京極の映画館を出たらいつも寺町のサンボアで飲ませてもらいました。世界一うまいホットウイスキーを頼むとガスストーブの上に置かれた鉄のポットの熱い湯を使って作られていました。その頃は煙草も実にうまかった。
今、日本シリーズの真っ最中で昨日の第四戦はハタチの投手が投げ合った手に汗握るいい戦いでした。東海岸の秋に京都の秋。古い映画館に湯気があった路面店のバー。煙草の箱がきれいで夜は冷えてきてホットウイスキーで手をあたためた。
今宵の百練恒例聞いて語る祭は、キャロル・キング。なんだか「つづれ織り」な感じです。実はキャロル・キングと熱燗は仲がいいんです。熱燗とホヤの塩辛も仲がいい。巨人とホヤの塩辛は似ています。熱燗と最も仲がいいコッペやナマコやすぐきももうそこまできています。日本シリーズ第五戦もやってます。さあ今日はキャロル・キング。相手にとって不足はありません。きっと素敵な明日がくる。そんな予感のある今夜です。カマンベール。