京都・裏寺 メシと酒「百練」

第249回 中島みゆき編

当時十代の油まみれの若者は
本能的に中島みゆきをおそれていた。

「今はこんなに悲しくて涙も枯れ果てて もう二度と笑顔にはなれそうもないけど」
みなさんこんにちは、これは中島みゆきの初期の大ヒット作「時代」です。

「めぐるめぐるよ時代は巡る 別れと出会いをくり返し」
を聞いた当時の十代の若者は妙に反発しました。
「そんな時代もあったねといつか話せる日が来るわ」に反発しました。

あの頃、中島みゆきがこわかった。中島みゆきのレコードを持ってる人もこわかった。当時十代の油まみれの若者は本能的に中島みゆきをおそれていた。そして数十年経って、つま恋の吉田拓郎のコンサートに白いブラウスにジーンズ姿の中島みゆきが現れて「永遠の嘘をついてくれ」を吉田拓郎と歌った。

その場面もその歌もしびれたけれど、やはり中島みゆき的なるものはこわかった。コンサートで拓郎もそんなことをいってたような気もする。

そんなことよりも今夜の裏寺・百練です。コッペあります。ホヤの塩辛あります。蒸しアギあります。そして今夜は中島みゆきです。あー。カマンベール。2014/11/13

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